弔事・香典返しの豆知識
最近のお葬式
最近は、従来の伝統的なお葬式だけではなく、状況に応じてさまざまな形でお葬式を行う人が増えています。
1.直葬
最近は、直葬(ちょくそう)という言葉を耳にされる方も多いのではないでしょうか。直葬(ちょくそう)とはお葬式を行わず、火葬のみを執り行うことをいいます。
身内だけでお葬式を行う家族葬や密葬とは異なります。
直葬(火葬のみ)を選ぶ方の理由は様々です。
亡くなった方が高年齢で知人がほとんどいない、親族がほとんどいない、葬儀を行うことへの疑問、費用をかけたくない、故人や喪家の信念など、いろいろな理由から直葬(火葬のみ)を選ばれる方がいます。
直葬(火葬のみ)だからといって、故人への思いや心がないというわけではありません。直葬(火葬のみ)の際にお寺さんにお経を読んでもらうこともできますし、まったくの無宗教で行うこともできます。
ただし、葬儀に参加してお別れをしたかった親族や知人への対応を考えておく必要があります。 誤解のないように、葬儀を行わない(行わなかった)旨の連絡をしましょう。また、火葬後に、彼らから焼香をさせてほしいという連絡がたくさんあるかもしれないことも考慮しておきましょう。簡単に済まそうと考えたのに、逆に大変だったということもあります。
2.家族葬
家族葬は、故人と過ごす最後の時間を大切にしたいという遺族によって行われます。
お葬式で遺族は、何もわからないうちにほとんどすべてが終わってしまうということが多いようです。
お亡くなりの時から、お通夜、お葬式まで、慌ただしい中でほとんどが過ぎていきます。故人とのお別れをじっくりする時間もほとんどないというのが現実です。
それに対して家族葬では、ごくごく親しい人だけで行い、周囲を気にする必要もありませんし、じっくりと故人とお別れをすることができます。
また家族葬を親しい人だけで行い、その後あらためて一般の人を呼ぶお葬式を行うというケースも増えているようです。
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3.自由な形のお葬式
伝統的な形にとらわれないお葬式が増えているということも最近の葬儀の特徴です。お葬式で、故人の好きだった音楽を流したり、時には、生演奏を行うケースもあるようです。
ロビーに故人のアルバムなどの遺品を展示することも増えてきましたし、プロジェクターを用意して、故人の写真を映すこともあります。祭壇も、以前はほとんどが宮型の白木祭壇だったのですが、最近では、色とりどりの生花でつくられた生花祭壇も増えています。
無宗教の「お別れ会」を行うことも多くなってきました。葬祭ホールではなく、ホテルなどで行われることもあり、より自由なプログラムで行われています。埋葬の仕方にしても、散骨を始め、樹木葬、宇宙葬というものまで行われるようになってきました。
これまで当たり前と思われてきた多くのことが、自由にアレンジしてもいいと考えられるようになり、こうした変化がもたらされているようです。