弔事・香典返しの豆知識
法名と戒名の違いについて
人が亡くなると、法名とか戒名とかよく耳にしますが、そもそも、法名と戒名の違いとはなんぞやとよくたずねられることがあります。”宗派によって呼び方が違う”というように説明されることがありますが、実際にはどのようなものなのでしょうか。
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■戒名と法名の違いとは?
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まず、仏教は大きく分けると、「戒律がある」宗派と、「戒律がない」宗派に分けられます。
戒律とは、肉を食べてはいけない、女を犯してはならない、ウソを付いてはならない、盗んではならない、といったことです。
●戒律がある宗派では、これから、この戒律を守って生きていくんだという意味で命名するものを「戒名」といいます。(禅宗系)
●戒律がない宗派では、「この法(教え)を信じて生きていくんだ」という意味での命名を「法名」といいます。(浄土系)
つまり、人が亡くなったからつけるものではありません。生きているときから、法名を受けて見える方は何人もいます。
これらは、ともに「仏の弟子としての『名乗り』」といえます。
お浄土へ行くためにつけるのではなく、私はこの宗派を信ずるからこそ、この宗派にのっとった名をいただくものなのです。
なお、キリスト教では「洗礼名」にあたります。
これが「本来・正式」な意味合いです。
そのため、仏壇は死んでから買えばよい、戒名や法名は死者につけるものだと考えることは、本来の趣旨から外れているといえます。
難しくいえば色々意味や制約があるのですが、意外と分かりやすいものですね。