香典返しは感謝の気持ちを伝えるものなので、お相手に喜んでもらえる品物を贈りたいものです。そのために香典返しを選ぶ際には、どのような点に注意すればよいのでしょう。ここでは、香典返しの選び方のポイントとして、定番品やタブーの品物、おすすめの、人気商品などについてご紹介します。
目次
香典返しの選び方のポイントと定番品
香典返しでは、「不幸をあとに残さない」という意味で「消えてなくなる物」を選ぶことが基本的なマナーとされています。
そこで日本茶やコーヒー、紅茶、お菓子、海苔、乾物、乾麺のほか、石鹸や洗剤などがよく選ばれています。
また「白いもの」は白装束で旅立つという意味につながることから古くから定番で、タオルやハンカチ、シーツなどもよく選ばれます。
香典返しの定番品の例
・日持ちする食品…お菓子、海苔、乾物、乾麺など
・飲み物…日本茶、コーヒー、紅茶など
・石鹸や洗剤
■「白いもの」
・布製品…タオル、ハンカチ、シーツなど
葬儀・葬式の際にいただいた香典のお返しのマナーについては、以下の記事をご参照ください。
香典返しのタブーの品物
香典返しでは、お祝い事に贈られることが多いお酒や昆布などを避けるのが一般的です。
また「四つ足生臭もの(よつあしなまぐさもの)」と呼ばれる肉・魚類は、一部の宗教ではタブーとされていますので、避けておいたほうがよいでしょう。
「相手の好きなものを買っていただく」という主旨で金券や商品券も考えられますが、香典返しでは金額がはっきりわかるものはふさわしくないとされており、なるべく避けたほうがよいでしょう。
金券や商品券の代わりとして、後ほどご紹介するカタログギフトであれば、金額は分かりにくくなっているのでおすすめです。
参考:心のこもった葬儀・法要のあいさつと手紙マナー&文例集(杉本 祐子 主婦の友社) 30ページ
香典返しにおすすめ、人気の品物、喜ばれるものは?
こだわりや高級感のあるもの
香典返しの定番品の中でも人気のあるのは、「ちょっとしたこだわり」や「高級感」のあるものです。
たとえばタオルだと、高品質で有名な今治タオルや有名ブランドのものなどが喜ばれるでしょう。「自分では買わないけれどもらったらうれしい」というところでしょうか。
お菓子もこだわりのあるものが人気です。有名ブランドというだけでなく、地域の名店のお菓子もそこでしか買えないという特別感があり、特に遠方に住む方に喜ばれるでしょう。
日本茶やコーヒー、紅茶などの飲み物も、全国的に知られている名産品や有名ブランドのものが好まれています。
参考:オールカラー 困ったときにすぐひけるマナー大事典(現代マナー・作法の会 主婦の友社) 200ページ
バラエティ豊かなセット品も喜ばれる
香典返しは、複数の種類の品物を詰め合わせたセット商品も好まれる傾向があります。
たとえば、味付け海苔とふりかけのセットやコーヒーと洋菓子、日本茶と和菓子、タオルと石鹸といったものです。セットになっていれば、手間を掛けずにすぐに楽しめたり、一品だけの場合よりも楽しみ方が広がるのが喜ばれる理由でしょう。
コーヒーブランドとおすすめのギフトセットついては、以下の記事をご参照ください。
職場へのお返しの品物は何がいい?
会社関係から香典をいただいた場合、お返しが必要な場合と、不要な場合があります。
会社名義からの香典の場合、福利厚生費として支払われる慶弔見舞金の可能性があります。これは会社の経費扱いなので、お返しの必要はありません。
上司や同僚などの個人からいただいた場合は、通常の香典返しと同様に、半返しを目安としてお返ししましょう。
忌引き中のフォローへの感謝とお詫びの言葉も添えてお渡ししましょう。
部署などから連名でいただいた場合は、みんなで分けられる個包装のお菓子がおすすめです。
会社関係のお返しに関する詳しい内容は、以下の記事をご参照ください。
最近はカタログギフトも人気
好きなものを選べるカタログギフト
相手の好みや生活スタイルを知っている場合はそれに合ったものを贈ることができますが、そうでない場合もあります。
そのため、最近では「カタログギフト」の人気が高まっています。
カタログに掲載されている商品の中から相手が好きなものを選ぶわけですから、「香典返しをいただいたけど好みに合わなくて…」ということもありません。
好きなものを選べるだけでなく、香典返しに不向きなものを贈ることができるのも、カタログギフトのメリットです。
上記で述べたように、肉や魚類は香典返しではタブーとされていますが、カタログギフトの品目に入っているのは問題ないとされているため、人気の高い高級肉を贈ることもできます。
参考:配偶者が亡くなったときの手続き・葬儀・相続のすべて(PHP研究所) 90ページ
カタログギフトを贈るときに気をつけたいこと
カタログギフトは希望の品物を申込んでから、受け取るまでに少し時間がかかるというデメリットもあります。そこで、カタログギフトを贈る場合には、すぐに手に取ることができるお菓子やタオルなどの品物をもう一品添えておくと、満足感も高まるでしょう。
まとめ
・香典返しでは「消えてなくなる物」や「白いもの」が定番
・香典返しに人気の品物は、こだわりの品物
・好きなものを選べる商品カタログも人気