お香典は遺族への気遣いを込めていただいたものですから、香典返しは心を込めてお贈りしたいものです。それだけに郵送や宅配で済ませてもよいのか気になるところです。
ここでは香典返しを郵送や宅配で送る際の注意点や通販の利用の仕方などについて解説します。
目次
遠方の方への香典返しは郵送・宅配で
かつては、香典はお供え物なので、香典返しは必要ないといわれていました。しかし香典が金銭に変わったこともあって、忌明け後に挨拶やお礼の意味もかねて香典返しを送るようになりました。
つまり、香典返しは本来、挨拶の意味もあるので、手渡しが基本ですが、これはかつて葬儀の参列者が近くに住んでいたことで成り立っていた風習ともいえるわけです。
現代では、遠方から参列者が来るケースも多く、四十九日の法要が明けてから、香典返しをそれぞれに手渡しすることは不可能に近いでしょう。
また四十九日の法要の席ですべての人に香典返しを配ることができればいいのですが、葬儀やお通夜だけに来られて香典をいただいた方にまで配ることができません。半返しということ考えると、香典を多くいただいた方に、さらにお返ししたい場合にも、改めてお送りしなければならないケースも出てきます。
これらのことを考え合わせると、香典返しを郵送したり、宅配で送ることは決して失礼ではなく、むしろ当たり前で自然な方法といえるのはないでしょうか。
参考:死んだあとのお金の話(中村麻美、 二村祐輔 すばる舎)
郵送・宅配の場合に気を付けること
郵送の場合は手紙やお礼状がないと失礼?
香典返しを郵送する際には、気を付けたいことがいくつかあります。香典返しの品物だけを送ることはお礼という本来の意味を考えると、いささか不しつけです。
香典返しを送る際には、品物と一緒に、お礼状や挨拶状を添えるようにしましょう。お礼状は、香典返しの専門店であれば、失礼のないよう適切な内容で作成してもらえるので安心です。
また、香典返しとは別に、はがきなどでお礼状を書いて送るのも一つの方法です。
その際は、「本来であれば、お伺いしてお礼を差し上げるべきところ、書中でご挨拶を申し上げます」という一筆を添えておくとよいでしょう。
お礼状に関する詳しい内容は、以下の記事をご参照ください
参考:心を伝える、すぐに役立つ手紙・はがき・一筆箋の書き方マナー大全(杉本祐子 婦の友社) 223ページ
郵送での梱包はどうすべき?レターパックでも大丈夫?
香典返しの品物を郵送するときは、どのように梱包すればよいのでしょうか。
郵送の際は、のしの汚れを防ぐため、のしの上から弔事用の包装紙で覆う「内のし」にするのが一般的です。
品物は「品物→挨拶状→のし→包装紙→宛名ラベル」の順で梱包し、宛名ラベルには品名や喪主名を書きます。
レターパックなどでも失礼にあたりませんが、品物の箱や梱包、のし、包装紙のことを考えるとサイズ的に難しいケースが多いでしょう。
そのため、香典返しe-shopではきちんと梱包をして郵便局のゆうパックか佐川急便でお届けします。ぜひご活用いただければ幸いです。
お届けする日にちに注意
香典返しは、不祝儀にあたります。四十九日が年始に当たるのであれば、年始を避けて届ける方がよいでしょう。また、送るお相手に誕生日や結婚式などの祝い事があるとわかっているときも、なるべく避けます。
四十九日の法要明け後、1カ月以内であれば、失礼ではありません。相手の気持ちを考えてお届けする日にちに気を配るようにしましょう。
香典返しを送る時期については、以下の記事をご参照ください。
便利に活用できる通販ショップ
香典返しをお店で購入して、自宅に持ち帰って郵送の手配をするのはかなり大変です。お店によっては、お礼状とともに、品物の郵送を手配することも可能です。
また、香典返しの通販ショップを利用すればお店に出向かなくても、商品選びから郵送の手配まで、電話やインターネットですべて済ませることができます。
特に香典返しなどのギフトや引き出物を扱っている専門ショップであれば、お礼状や挨拶状などの文面や体裁も、さまざまな種類を取り揃えているところがあります。
香典返しに用いる掛け紙(のし紙)や、表書き、包装紙や包み方なども、仏式や神式などの宗教の違いや地域の違いによって異なることがありますが、そうした種類分けも豊富に行える通販ショップもあります。
郵送する際は、こうした通販ショップを上手に活用したいものです。
参考:30歳までに押さえておきたいビジネス常識力 4冊セット(文章力向上委員会、 冠婚研究会 SMART GATE)
まとめ
・香典返しを郵送で送るのは、現代ではむしろ一般的
・送る際は、かならずお礼状を添えて、相手の都合も考えて、贈る日時にも気を配ろう
・郵送するときは、通販ショップを上手に活用しよう