法事に参列した人に対して、お礼の気持ちとして手渡される「引き出物」。一体どんなものが選ばれているのでしょうか。いざ、選ぶ側になったとき、どんな品物がふさわしいのか、金額はいくらぐらいがいいのか、選ぶ際の注意点とは? ここでは法事の引き出物の選び方や人気の品物、相場、のしなどのマナーについて解説します。
目次
法事の「引き出物」とは?
故人を供養する法要には、初七日、三十五日、四十九日までの追善法要や、一周忌、三回忌、七回忌などの年忌法要などがあります。
遺族のほかに、親戚や知人などを招いて行う法要では、法事に参列して頂いた方と僧侶にお礼の意味で手土産をお渡しするのが通例となっています。この手土産を法事の「引き出物」と呼びます。
親族のみの法要の際も、場合によっては引き出物を用意しましょう。詳しくは以下の記事をご参照ください。
参考:これで安心!葬儀とお墓の疑問解決ブック(ゆうゆう編集部 主婦の友社) 84ページ
法事の引き出物の選び方
法事の引き出物は、参列者全員に配ることが原則です。持ち帰ることを考えてあまりかさ張らず、重たくないものを選ぶようにします。
また、好き嫌いが分かれるような偏った品物を持ち帰っていただくと、喜んでもらえない可能性もありますので、全体的なバランスを考えて選ぶようにしましょう。
法事の引き出物の相場は?
では、具体的にどれぐらいの金額のものを用意すればいいのでしょうか。
引き出物の金額は、法事の規模によっても異なってきます。法要の後に食事をふるまう場合、それらの食事代も加味して決めるようにします。
引き出物の予算としては、地域によっても異なってきますが3千円~5千円前後が相場とされています。
また法事の香典の相場は、会食がない場合は1万円程度、会食がある場合は1~3万円とされています。
そのため、例えば食事代が5千円で引き出物が3~5千円くらいであれば、ほぼ3分の1から半返しとなりますので、失礼にあたらないでしょう。
法事でいただいた香典が高額だった場合は?
当日に渡す引き出物の場合、その日にいただいた香典の金額を確かめることはできません。
後日、高額の香典をいただいたことがわかった場合、引き出物の金額が頂いた香典に対して見合ってないと思ったらどう対処すべきでしょうか。
その場合は、差し上げた引き出物に加えて、香典の額の3分の1から半額くらいになるように、追加で後日郵送や宅配便などでお送りします。
例えば、いただいた香典が5万円だったとして、会食とお渡した引き出物の合計が1万円であれば、追加で1万円から2万円程度の香典返しを別途お送りするとよいでしょう。
また親族・親戚から高額の香典は、遺族に役立ててほしいという思いが多いです。その場合は必ずしも半返しにする必要はありません。親族へのお返しについて、詳しくは以下の記事をご参照ください。
法事の引き出物で人気の品物は?
もらって嬉しい法事の引き出物は?
法事の引き出物で代表的なのは、やはり「消えもの」と呼ばれる品物です。食べたり、使ったりしてなくなるもので、食品や洗剤、せっけんなどがよく選ばれます。
ただし、食品の中であまり日持ちがしない、「生」に近い食べ物は避けるようにします。中でも、焼き菓子やコーヒー、お茶などは定番の商品で人気もあります。
例えば小袋入りのお菓子や食品の詰合せなどは、価格のバリエーションがありますので、予算の調整がしやすく便利です。お菓子や食品の詰め合わせは、もらった方も色々な味を楽しめて喜んでいただけるでしょう。
また、消えものではありませんが、消耗品として実用的なタオルやハンカチのほか、キッチン用品や寝具などはいくつあっても困らないので人気です。
法事の引き出物 おすすめの品物
・洗剤、せっけん
・タオルやハンカチ
・キッチン用品や寝具など
返礼品のお菓子について、以下の記事もご参照ください。
参考:冠婚葬祭マナー大事典(学研ライフ&フーズ編集室 学研パブリッシング) 412ページ
引き出物に人気のカタログギフト
引き出物は法事を終えた後、列席者の皆さまにお持ち帰りいただきます。そのため、軽くてかさばらず、ご自分で好きな品物を選べるカタログギフトも人気です。
法事の引き出物の「のし」はどうすればいい?
法事の引き出物の品物には、のし紙を掛けてお渡しします。
「のし」の水引は、黒白、藍銀、黄白などの「結び切り」の形が印刷されたものを使います。
のしの表書きは、全国的には「志」を記載するのが一般的です。
西日本では、「粗供養」と記載する地域もあります。
のし下の名前は、施主の苗字を記入するのが一般的です。
法事のお返しを扱う専門に扱う当店では、引き出物に最適なのしや包装紙をご用意していますので、ぜひご活用ください。
返礼品ののしに関する詳しい内容は、以下の記事をご参照ください。
参考:美しい食べ方とマナー 本当の正解265(渡邊忠司 ぴあ) 124ページ
まとめ
・当日の引き出物は、持ち帰るのに邪魔にならないよう、かさ張らず、軽いものを選ぶ。
・高額な香典をいただいた場合は、後日、別途品物を追加で贈る。
・引き出物は、あとに残らない「消えもの」や「お菓子」がおすすめ。
・法事の引き出物の「のし」の表書きは「志」か「粗供養」が一般的。