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五十日祭や式年祭など、神式の弔事のマナーについて

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神式で、仏式の四十九日法要にあたるのが、五十日祭です。なかには神式の葬儀を行ったり、参列する機会があるかもしれません。
仏式の四十九日法要とはどう違うのか、ここでは、五十日祭の流れやマナーを中心に、式年祭など神式(神道)の弔事について解説します。

仏式の法要は、神式では霊祭(みたままつり)

仏式の法要とは、仏様を供養するという意味で、神式(神道)では、霊祭(れいさい、または、みたたまつり)または霊前祭と呼びます。また、霊祭を行う日を斎日(いみび)といいます。

神道では、葬儀のことを神葬祭といいます。
神式の葬儀は神社で行うことはほとんどありません。自宅や斎場などで行います。神社は厄払いや祝福のための祭りを行うために、死に関することは不浄であり穢れ(けがれ)であるということから来ています。

神道では、葬式にあたる神葬祭の次の日に、最初の霊前祭である翌日祭を行います。葬祭が無事に終了したことを告げる祭儀ですが、最近はほとんど行うことはありません。

参考:身内が亡くなった時の手続きハンドブック(奥田周年, 山田静江 日本文芸社) 62ページ

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10日ごとに行われる神道の祭典

神道では、葬儀の日から10日ごとに祭典を行います。仏式の初七日にあたる十日祭、二十日祭、三十日祭、四十日祭と続き、仏式の四十九日にあたる五十日祭を執り行います。
神道でも仏式同様、五十日祭が忌明けとされ、霊祭のなかでももっとも盛大に行われます。

参考:新版 葬儀・法要・相続・お墓の事典 オールカラー(浅野まどか 西東社) 152ページ

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五十日祭の読み方は?案内状はいつ送ればいい?

五十日祭は「ごじゅうにちさい」と読みます。

参列される方のため、50日目よりも前の土日に執り行うことが多いです。案内状は、予定日の1か月前には相手の手元に届くように、返信ハガキを同封して送ります。

五十日祭の服装は?

服装の基本は仏式と同じです。ただし神道では数珠は用いません。

遺族は正喪服を着用するのが正式なマナーです。

参列者は純喪服が基本です。男性は黒のスーツに白のワイシャツ、女性は黒のスーツやワンピースを着用します。

参考:神社本庁「神葬祭に参列する際の服装について」

祭壇の飾りつけや準備するものは?

五十日祭にむけて、祭壇に祀る品物を用意します。

・祭壇(白木で作られた八足の三段の棚)
・白い布
・故人の遺骨と遺影
・霊璽
・榊立て2つと榊
・火立て2つと蝋燭
・徳利2つ
・水器
・三方
・紙やお皿と供物
・供花

お供え物は、故人の好きだったものや、米、酒、塩、海産物などを選ぶとよいでしょう。
また、参列者にお配りする3000円から5000円程度の引き出物も用意します。

神主へのお礼も必要です。詳しくは以下の記事をご参照ください。

参考:増補改訂版身内が亡くなった時の手続きハンドブック(奥田周年 日本文芸社) 126ページ

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五十日祭の流れ

五十日祭も神葬祭と同様、穢れがあるとして神社では行われません。一般的には、自宅や霊園の拝礼所、または墓前で行われます。親族や知人を集めて祭祀を行います。

霊祭の式次第(式の順番)は、地方や神社によって異なります。順序や注意事項については、当日神官を務める人と事前に確認しておきましょう。

合祀祭

五十日祭から百日祭の間に行う行事として、合祀祭があります。これは仮霊舎にお祀り(まつり)していた故人の霊祀(れいし)を、先祖の霊を祀った祖霊舎(神棚)へ移し、合祀する儀式です。
このあと、仏式で位牌にあたる霊璽(れいじ)は祖先の霊と一緒にお祀りします。

献饌(けんせん)

墓前や祭壇に、故人の好物などのお供えものをする、献饌(けんせん)を行います。

祝詞(のりと)奏上

神官に祝詞を奏上してもらいます。または祭祀(さいし)奏上ともいいます。

玉串奉奠(たまぐしほうてん)

玉串奉奠(たまぐしほうてん)とは、仏式の焼香にあたる儀式です。榊(さかき)の枝に紙片がついた玉串を祭壇に捧げます。順番は、最初に喪主、近親者、縁故者、最後に斎主が務めたり、最初に斎主が行う場合などがあります。

参考:配偶者が亡くなったときの手続き・葬儀・相続のすべて(PHP研究所) 69ページ

直会(なおらい)

祭典を終えると、直会(なおらい)と呼ばれる儀式を行います。これは神事の最後に神饌(しんせん)というお供えものを下ろし、参列者でいただく行事です。

神霊への供物をいただくことで、神霊との結びつきを強くし、その力を分けてもらうという意味もあります。

清祓い(きよはらい)の儀

本来は五十日祭の翌日に行うものですが、合祀祭と合わせて五十日祭に行うことが多くなりました。
故人が亡くなったときに貼った神棚の白紙をはがし、遺族は日常生活に戻ります。

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式年祭について

神道では、五十日祭のあとは100日目に行われる百日祭、仏式の年忌法要にあたる、式年祭が行われます。
式年祭は一年祭、三年祭、五年祭、十年祭、あとは十年ごとに続きます。一般的に盛大に行われるのは、一、三、五、十年祭です。

仏式の香典にあたる玉串料、のしや相場は?

神式ではお香を炊かないので、香典という言葉を使いません。玉串料といい、現金を贈る表書きには「御玉串料」や「御榊料」「神饌料」と書きます。「御霊前」は宗教・宗派を問わず使うことができます。

蓮の花や十字架が入っていない、無地の弔事用の封筒を使います。
金額の相場は仏式と同じく、故人との関わりの深さによって異なります。友人知人の場合は5千円から1万円、親戚は1~3万円、2親等以内の親族は3~5万円です。

参考:今日からはじめる書道(岡田崇花 学研マーケティング) 93ページ

玉串料への返礼にはお礼状を添えて

神葬祭などでいただいた玉串料には、五十日祭のあとにお返しをします。
お返しの相場は、いただいた金額の半額から3分の1です。五十日祭当日の引き出物をお渡しした場合は、その値段を差し引いた額で品物を選びます。

品物には挨拶状を添え、「偲び草」や「志」と書かれたのし紙をかけます。のし紙は蓮の花などが描かれていない無地のものを使います。

神式の返礼については、以下の記事をご参照ください。

まとめ

・神式の法事は、神式では霊祭、または前霊祭
・神式の祭礼は基本的に10日ごとに行う
・五十日祭にむけ、案内状や祭壇の飾りつけの準備をする
・仏式の香典にあたるのは玉串料、返礼品には偲び草、表書きの違いに注意

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