
香典返しのマナーは全国共通だと思われがちですが、実は地域によって時期や金額、返礼品の選び方などに違いがあります。
「自分の地域では当たり前だったことが、別の地域では違う」というケースも少なくありません。
特に、香典返しを準備する際は、地域ごとの慣習を知らずに進めると、どのように対応すればよいか迷ってしまうこともあるでしょう。
この記事では、香典返しに見られる地域差や、各地域で異なる主なマナーについてわかりやすく解説します。地域の慣習を確認しながら、相手に失礼のない香典返しを準備しましょう。
目次
【全国共通】香典返しの相場

香典返しの金額は、全国的に「半返し」という考え方が主流です。
ただし、地域や香典の金額、故人との関係性によっては、3分の1程度を目安にするケースもあります。
| いただいた香典 | 香典返しの目安 |
|---|---|
| 5,000円 | 1,500~2,500円程度 |
| 10,000円 | 3,000~5,000円程度 |
| 30,000円 | 10,000~15,000円程度 |
| 高額な香典 | 3分の1程度を目安に調整 |
香典返しの金額で迷った場合は、一般的な相場である「半返し」を基準に考えた方が無難といえるでしょう。
参考:身内が亡くなった時の手続きハンドブック(奥田周年、 山田静江 日本文芸社) 88ページ
【北海道】香典返しは即日返しが多い

北海道では、香典返しは「即日返し」にすることが多いです。
他にも、祭壇の前で親族が集まって集合写真を撮ったり、告別式を済ませて火葬場から戻ってからそのまま四十九日の法要を一緒に執り行ったりすることがあります。
理由として、北海道は広くて親戚一同が集まる機会が少ないので、葬式の際に幾つかのことを同時に済ませて置こうという考え方が影響しています。
今のように遠方まですぐ荷物を届けてくれるオンラインショップがなかった時代には、香典返しも即日渡す方が都合がよかったのでしょう。
しかし、かなり高額な香典を頂いた場合には、後日返しで金額相応のお返しを贈るのが一般的なようです。
【北関東】一部では香典返しを受け取らない

北関東や長野県などの一部地域では、「新生活運動」の考え方から、香典返しを行わない(または受け取らない)慣習が一部に残っています、
新生活運動とは、冠婚葬祭にかかる経済的な負担を軽減するため、香典や返礼品などを簡素化しようとする取り組みです。戦後に広まり、多くの地域では次第に見られなくなりましたが、現在でも一部の地域で慣習として続いています。
例えば、群馬県、栃木県、埼玉県、長野県などの一部では、香典の金額に一定の目安を設け、原則として香典返しを行わないケースがあります。地域によっては、会葬礼状のみを渡し、品物による香典返しを省略することも珍しくありません。
【のし】関東と関西で表書きが異なる

香典返しの表書きにも関東と関西では、違いがあります。
関東では表書きを「志」と書くことが多いのですが、関西では「満中陰志」と書くのが一般的です。満中陰志とは、中陰が満ちる、つまり四十九日の忌明けを迎えたという意味で、忌明け後のお返しならではの表書きといえるでしょう。
また、掛け紙に使う水引も、関東での黒白の結びきりに対して、関西では黄白の結びきりがよく使われます。
また関東では、弔事の掛け紙にはいずれも「志」の一文字で済ますのに対して、関西では「満中陰志」や「偲び草」など場面に応じて使い分ける傾向があるようです。

【青森・岩手・京都】忌明けを三七日や五七日に繰り上げる
青森では三七日(21日目)、岩手・京都では五七日(35日目)などに忌明け法要を行います。
青森や岩手では、雪国であることのあど地理的条件により、遠方から葬儀に来る人々への配慮もあって法要を繰り上げるようになったともいわれています。
京都で繰り上げ法要を行う理由としては、忌明けが3カ月にまたがるのを避けるためです。
参考:東北のしきたり(鈴木士郎 マイクロマガジン社) 225ページ
「香典返し × 地域差」に関するFAQ

Q:香典返しを受け取らない人から香典をいただいたら?
香典返しを受け取らないというのが地域の理念ですから、その理念を尊重して香典返しは行わなくてもよいでしょう。
ただし、香典返しは「お礼」ということが基本的な考え方ですので、香典返しは不要であってもそのままにせず、香典を頂いたことへのお礼状をお送りしたいものです。
Q:地域の香典返しのマナーが分からない場合は?
地域の事情に詳しい親族や葬儀社に確認するのがおすすめです。
長年住んでいる方に聞くことで、その地域特有の慣習を把握できます。
Q:地域の慣習と一般的なマナーが違う場合はどちらを優先しますか?
基本的には、地域の慣習を尊重して対応するのが一般的です。
ただし、家庭や宗教・宗派による違いもあるため、周囲と相談しながら判断しましょう。
Q:通販で香典返しを購入する場合も地域のマナーに注意が必要ですか?
はい。通販で購入する場合も、掛け紙の表書きや品物などに地域差があるため注意が必要です。
地域の慣習を確認したうえで、適切な商品を選びましょう。
Q:香典返しの品物にも地域差はありますか?
基本的には、一般的なマナーにしたがって問題ありません。
消え物を中心に、相手に合わせて選ぶのがポイントです。
まとめ
香典返しは全国共通のマナーだと思っていても、実際には地域によって時期や金額、返礼品の渡し方などに違いがあります。
「一般的なマナーに沿って準備したのに地域の慣習とは違っていた」とならないよう、少し戸惑ってしまう方もいるでしょう。
大切なのは、すべての地域差を完璧に覚えることではありません。
葬儀を行う地域や故人・遺族に関係する地域の慣習を確認し、周囲に相談しながら進めれば大丈夫です。
香典返しe-shopではさまざまな香典返しの商品を取り揃え、掛け紙や挨拶状などの準備にも対応しています。地域のマナーを踏まえて香典返しを準備したい方は、ぜひ香典返しe-shopをご活用ください。
著者情報

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