三回忌の法事に招かれたとき、お供えはどのようなものを用意すればいいのでしょうか。そもそも、三回忌では、お供えが必要なのでしょうか。ここでは、三回忌でお供えを贈る際の金額の相場や「のし」など、お供えのマナーについて解説します。
目次
三回忌のお供えとは?
三回忌の法事は、一周忌の法事に比べて、故人により近い人々が集まって営むことが多いといえます。法事ではお供えは必ずしも必要ではないといわれますが、招かれた際に、どれぐらいの規模の法事なのかを見て、判断する必要があります。
たとえば、法事の後で会食を行うなど、それなりに予算を組んでいるようであれば、施主側に配慮して相応のお供えは用意すべきでしょう。
お供えといえば、お花やお菓子、線香、果物などの品物を思い浮かべますが、「御供物料」や「御仏前」として現金を包むこともあります。
三回忌のお供えの金額の相場は?
三回忌に呼ばれた際、故人との関係によって、お供えの金額も変わってきます。三回忌の場合、一周忌とほぼ同じと考えてよいでしょう。すでに一周忌に参加しているとすれば、その時に持参した香典と同額のお供えを用意しましょう。
目安としては、5千円から2万円ぐらいの金額です。故人との関係が親戚など、近い関係にあればあるほど、金額も多くなります。
お供えを持っていく場合は、品物を贈るのか現金を包むのか、あるいはその両方を持っていくのかを決めておきます。それらを合計した金額が相場の金額となるよう調整します。
三回忌で現金を贈る場合の不祝儀袋は?
三回忌で現金を贈る場合に用いる不祝儀袋は、青白や黄白、黒白、双銀などの水引が付いたものを使います。
表書きは、「御仏前」や「御供物料」、「御供」などと書き、水引の下に名前をフルネームで記載します。
三回忌で現金を贈る場合、表書きは「御仏前」や「御供物料」
参考:冠婚葬祭・おつきあいのQ&A(杉本祐子 主婦の友社) 66ページ
三回忌のお供え物の「のし」の書き方は? 表書きや名前など
三回忌のお供えで品物を持参する場合は、お供えを包んでいる品物の包装紙の上から、弔事用の「のし紙」を貼るようにします。
のし紙の表書きは、「御供(ごくう)」と書くのが一般的です。
水引は、黄白や青白、黒白などが使われます。
のし紙の水引の下に書く名前の書き方は、決まっていません。
苗字だけやフルネーム、下の名前だけなど、贈り先の方との関係性で分かるように記載するとよいでしょう。
不祝儀袋の表書きは「御仏前」や「御供物料」などですが、注意する点としては、品物と御供物料の両方を持っていく場合、表書きが重ならないようにすることです。
同じ表書きは、不幸が重なるという意味でタブーとされているからです。一般的にお供えの品物は「御供」、御供物料は「御仏前」としておけば間違いないでしょう。
三回忌のお供えに花を贈る場合の注意点
三回忌に飾る花は、すでに忌明けから2年目ということもあり、白を基調とした弔う花から偲ぶ花ということで、四十九日の頃よりも、ある程度華やかなものを選ぶことができます。
とはいえ、法事用の花ですので、とげのあるバラや毒のあるアジサイなど、タブーとなる花は避けるようにします。
故人が女性の場合はピンク系、男性の場合は薄紫を基調としてアレンジしてもらうのもよいでしょう。
三回忌の法事で飾ってほしいと考えるのであれば、法事の前日までに到着するように手配しておくようにします。
当日に到着するように手配すると、配達の遅れなどの可能性もありますので、あまりおすすめめできません 。
三回忌のお供えにお菓子を贈る場合の注意点
お供えにお菓子を贈る場合、賞味期限が早くきてしまったり、ケーキやシュークリームのように、生菓子に近いような傷みやすいお菓子はできるだけ避けるようにしましょう。
お供えのお菓子は、法事が終わったとき、参列者に分けたりすることもあります。
そのため、ある程度持ちがよくて崩れにくい、あられやクッキーなどの焼き菓子など、できれば小分け出るように一つずつ包装されているようなものがよいでしょう。ゼリーや水ようかんなども、小さくパッケージされた商品が好まれます。
なお、美味しいからといっても、洋菓子でパッケージがあまりに派手すぎるものは、やはり避けるべきです。法事のお供えということを忘れないようにしましょう。
三回忌のお供えに付けるメッセージカードや手紙の例文
事前に花などを贈る際は、一言添えたメッセージカードなどを付けるとよいでしょう。
また、参列ができないときにも、お供えの品物を贈るときは簡単なものでいいので、一緒に手紙を添えた方が相手に対してより気持ちが伝わります。なお、時候の挨拶は必要ありません。
花などを贈る場合のメッセージカードの例文
参列できず品物だけを贈る場合の手紙の例文
参考:最新版新しい葬儀・法要の進め方&マナー(主婦の友社) 182ページ
まとめ
・三回忌法要に参列する際はお供えを持参する。
・お供えの相場は、5千円~2万円で故人との関係や会食の有無などで金額を決める。
・不祝儀袋や「のし」の水引は、青白や黄白など。
・表書きは、品物の場合は「御供」、現金の場合は「御仏前」が一般的。
・お供えに贈る「花」や「お菓子」は、種類や色などに注意しよう。