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香典返しを寄付する際のマナー、寄付先やお礼状の文例など

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香典返しを寄付する際のマナー、寄付先やお礼状の文例など葬儀でいただいた香典に対しては、そのお返しとして、「香典返し」を行うのが基本です。しかし、最近では、香典返しの一部や全額を寄付するという方法を選ぶケースもあります。ここでは、香典返しを寄付する際のマナーや、寄付先、寄付した際のお礼状の書き方などについて解説します。

香典返しを寄付してもいい?

いただいた香典への香典返しについて、これといった決まりはありません。香典返しは、いただいた金額の3分の1から2分の1、いわゆる「半返し」がマナーといわれています。香典返しを寄付するというのは、本来であれば香典返しに使うお金を、社会福祉事業などを行っている公益団体に寄付するということです

結論から言えば、香典返しを寄付することはもちろん可能です。なかには、故人が生前お世話になった病院などがあって、その病院の施設の設備や医療に少しでも役立ててほしいと願って寄付することもあるかと思います。

また、故人の遺志だけでなく、遺族の意思によって、寄付を決めるということもあるでしょう。

そうした故人や遺族の意思は真っ先に尊重されるべきですが、実際に香典返しを寄付する際には、注意しなければいけない点が幾つかあることも事実です。

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香典返しを寄付する際のマナーについて

香典返し寄付のマナー
香典は、故人や遺族へ、不幸があったときに「少しでも役立ててほしい」という相互扶助の意味合いが大きいものです。香典返しは、そうして頂いた香典への感謝と御礼のしるしとして贈られるわけです。その中で、香典返しの一部、または全額を寄付するということは、香典を頂いた人への理解が欠かせないといえます。

これまで、一般的な香典と香典返しのやりとりをしてきた人々から見れば、香典返しを寄付するという行為に驚かれる方がいるかもしれません。

「香典返しを寄付してもよいか?」と事前に相手の同意を得ることは不可能ですし、寄付することは自由なのですが、寄付するということ、また寄付した後で相手が納得いくように、説明することはぜひとも必要です。

寄付することがあらかじめ決めているのであれば、葬儀の際に、香典の一部(または全額)を寄付させていただくことを案内状などに書いておくようにしたいものです。また、寄付したあとで、寄付した団体先や、寄付の額などの報告やお礼などを、きちんとしたお礼状でお知らせすることも欠かせません。

また、香典返しの一部を寄付する場合、挨拶状とともに、お茶や菓子折りなど、多少なりとも返礼品を添えてお贈りすると、香典を頂いた方々への気遣いが感じられて好感が持たれるのではないでしょうか。

参考:心を伝える、すぐに役立つ 手紙・はがき・一筆箋の書き方マナー大全(杉本 祐子 主婦の友社) 238ページ

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香典返しの寄付先として多い、社会福祉協議会とは?

社会福祉協議会とは
故人が生前お世話になった施設や団体などがあれば、寄付先としてはそうした組織が候補として挙がります。

また、特に寄付先として心当たりがないという場合に香典返しの寄付を望む際に選ぶ先としては「社会福祉協議会」があります。

社会福祉協議会とは、都道府県の各市町村に設置され、地域住民や社会福祉関係者の参加により、地域の福祉推進の中核として、さまざまな活動を行っている非営利の民間組織です

寄付先としては、各都道府県(各市町村)の社会福祉協議会宛が多く、場所によっては、地元の社会福祉協議会へ寄付する習慣の地域もあるようです。

参考:ハッピーなお葬式がしたい!(若尾裕之 マガジンハウス) 115ページ

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香典返しを寄付する際の封筒は?

香典返しの寄付の仕方としては、一般的な寄付で用いる「御祝袋」は用いないようにします。香典返しを寄付する場合は、弔事用の袋も適しません。

寄付のお金は白い無地の封筒に入れます。郵便番号の枠線や模様や柄などのない、「御布施」などに用いる無地の封筒や、奉書紙を「たとう」に折ったものを用いるとよいでしょう。

表書きは「御寄附」または、「志」とします。団体宛に送る場合、寄付という意図が伝わるようにすることが一番です。あまり凝った言い回しをする必要はありません。

なお、寄付金の受け取り方は、施設の窓口で直接受け取ったり、担当部署への郵送、場合によっては銀行振り込みなど、団体によってさまざまですので、事前に確認してから寄付を行うようにしましょう。

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香典返しを寄付する際の挨拶状の文例

寄付の挨拶状
地域の福祉協議会など、団体によっては、香典返しを寄付した際、香典をいただいた方へのお礼状を用意している場合があります。差出人は、福祉協議会名(会長名)で記載されています。必要枚数のお礼状を用意してくれるので、受け取った後、喪主や遺族が、各自で会葬者へ郵送します。

参考までに、会葬者へ送る挨拶状の例文を載せておきます。

寄付する際の挨拶文

謹啓 今般 故人の遺志により 皆様のご厚意に対し 御香典返しに代えて●●市福祉協議会に寄附させて頂くことになりました 御香典御供進の皆様に厚く御礼申し上げます 故人の遺志を尊重しての寄付ということで 何卒ご了承頂きたくお願い申し上げます 謹白
喪主●●

参考:決定版 手紙とはがきのマナーと基本文例集(学研) 125ページ

寄付した後の挨拶文(寄付先団体名)

謹啓 今般 ご遺族の方の皆様のご厚意に対し
御香典返しに代えて●●市福祉協議会に御寄附のお申し出がございました
御香典御供進の皆様に厚く御礼申し上げます
故人のご尊意にお応えし 福祉事業のため有意義に活用させていただきたいと存じます 謹白
社会福祉法人 ●●市社会福祉協議会

香典返しを寄付すると控除の対象になる?

葬儀にかかる費用は相続財産から控除できますが、香典は非課税となります。よって、香典返しは葬儀費用として控除の対処にはなりません。しかし、社会福祉協議会などの税制優遇団体であれば、香典返しを寄付した場合には、所得税制上の「寄付金控除」を受けることができます。

なお、寄付金控除には、総所得金額の40%までという限度額がありますので、注意しましょう。

まとめ

・香典返しを寄付することはできるが、頂いた方への理解を十分に得るように心がけよう。
・寄付する際は、寄付することの事前のお知らせと、寄付した後のお礼状を忘れずに送ろう。
・社会福祉協議会などへの寄付であれば、寄付金控除を受けることができる。

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